大学進学、奨学金を借りるとどうなる?我が家の借入&ポジティブ返済計画

【体験記】

JASSO日本学生支援機構の奨学金

奨学金の種類は大きく分けて2種類

日本学生支援機構の奨学金には大きく分けて「給付型奨学金」と「貸与型奨学金」の2つがあります。

貸与型奨学金はさらに2つに分類されます。

  • 第一種奨学金(貸与型無利子)
  • 第二種奨学金(貸与型有利子)

我が家は第二種奨学金を借りて大学へ進学しました。返済の必要な貸与型です。

貸与型は第二種奨学金と呼ばれ、貸与額は月額20,000〜120,000円の中で設定できます。

返済開始の時期と利子について

返済は卒業後半年経過すると開始されます。

貸与終了月の翌月から数えて7ヶ月後(10/27頃)から口座振替で返還が始まります。

利子も同様に返済開始のタイミングから発生します。

利率は貸与終了月(借り終わった月)の市場金利に基づいて決定します。

利率固定方式と利率見直し方式(概ね5年ごとの見直し)を選べますが、申し込み時点で選んだものを返済開始時期に変更することも可能です。

保証人または機関保証が必要

人的保証と機関保証(保証料が別途必要)を選びます。

人的保証の場合は父母の他に別生計の4親等以内で条件を満たす人を見つけないとなりません。

保証料は借りた金額が大きければかなり嵩みます。

例えば月10万円を4年間借り、返還回数が240回(240ヶ月)の場合だと、保証料は月額5,406円にも上ります(2022年度の場合)。

これはちょっとバカにならない額ですね。

詳細はJASSOのHPでよくご確認ください。

奨学金
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の公式ホームページです。

申し込み時期と手順

予約採用がダンゼンおすすめ

我が家は高校を通して予約採用に申し込みしました。

高校3年の夏前、学校から案内が届きます。

資料に沿って提出をし、結果を待つこと数ヶ月。冬ごろには選考結果が届きました。

「予約採用」で申し込むメリットは、早い時期から入金が開始すること。

学費のため以外にも、奨学金を利用して一人暮らしの費用を賄う予定の人にとっては、少しでも早い入金は助かると思います。

ただし、早いといっても初回は5月。

最初の入学金と前期納入金には間に合いません。

合格後の入学手続き時(2〜3月)に必要となる入学金と前期納入金、それから入学準備で必要なスーツやPC購入費用等、合わせて100万円ほどは別で用意しておく必要がありますのでご注意ください。

※指定校推薦やAO入試の場合も同様に、秋には手続き金が発生するので準備が必要です。

入学手続き時のまとまったお金が無い時は…

奨学金とは別途、入学準備のために貸与を増額してくれる「入学時特別増額貸与奨学金」という制度もありますので、準備が難しい場合はこちらを利用するのも一つです。

ただし条件がありますのでよくご確認くださいね。

目的から探す
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の公式ホームページです。

進学後の手続き

入学後の手続きと入金開始

無事に入試を終え大学へ進学すると、奨学金利用者を対象にした説明会が開かれます。

予約採用を済ませている人はここで少し手続きが楽になります。

予約採用を申し込んでいなかった人も、この機会に0から申し込みができるので大丈夫。

予約採用の場合、追加でいくつか書類の提出がありますが、この手続きが全て完了する前に第一回目の入金がされました。

4・5月分をまとめて5月に入金されます。

入金用口座を開設しておく

追加書類は保証人の書類や奨学金の入金口座などを提出しました。

初回入金があるため、口座の提出は早めに必要となります。

入金口座は本人(学生)名義のものが必要です。持っていない場合は早めに作っておきましょう。
銀行によっては口座開設に予約が必要な窓口もありました。締め切りギリギリになることのないよう、段取りよく進めておくことが大事です。

ちなみに我が家は楽天銀行で口座を開設しましたが、奨学金の受け取りに楽天銀行の口座は指定できませんでした。
大手都市銀行やゆうちょ銀行など、使える銀行に制限があるのでその点もご注意ください。

保証はどうするか

奨学金を借りるにあたり、人的保証または機関保証を選択しなくてはなりません。

機関保証では別途保証料が月額で発生し、それなりの負担となります。

一方の人的保証では、父母以外の4親等から保証人を選出する必要があります。
この保証人には収入や資産等に条件があります。

我が家は実家の母に依頼しましたが、揃えてもらう書類や記入・捺印してもらう箇所等もあるため、遠方だとやり取りが大変でした。

お金を借りるというのは大変なことなんだと感じた瞬間です。

入金された奨学金の管理

初年度前期の納入金を納めた後に入金される奨学金。
毎月設定した金額が入金されますが、学費として借りる場合、これにはまだ手をつけてはいけません。

なぜなら後期の納入がもうすぐ秋にはやってくるからです。

後期の納入金は何月にいくら必要なのか、再度確認しましょう。
その上で、余裕があれば教科書代や部活の費用に当てても良いでしょう。もちろん手を付けずにそのまま残せば返済に回せるので最善です。

定期的に大きなお金がポンポン入ってくる錯覚に陥りそうになりますが、これは全て借金です。

たくさんあるからちょっと使っちゃっても大丈夫!なんて気が大きくなって遊びに使ってしまわないよう、少なくともこの口座だけはきちんと収支管理していきましょうね。

我が家では簡単な収支表をエクセルで作って入力することにしています。

手書きでももちろん良いと思います。

何月にいくら入ってきて、何月に何に使ったか。お金の流れを把握しておくことはとても大切なことです。

いくら必要?借入額と返済計画

全て奨学金で賄いますか?

まずは学費や大学生活に必要な費用をどう捻出していくかを考えなければなりません。

  • 奨学金
  • 親の仕送り・援助
  • 自己のアルバイト代
  • 貯金

などでしょうか。

実家から通学する場合と、実家を出て一人暮らしをしながら通学する場合は、かかる費用も段違いになってくると思います。

まずは両親からの援助がどのくらい可能か、本人のアルバイトはどのくらい稼げそうか等を計算して、本当に足りない額を奨学金で借りるのが、リスクが少ない計画だと思います。

特にお金の管理が苦手だったり、あると使ってしまうというタイプの人は、多めに借りない方が良いでしょう。
返済が大変になるのが予想できるからです。

ただし注意しなければならないことも。
学生でもアルバイトすればいくらでも稼げる時代です。
親の扶養内でいるためには稼ぐにも上限があることを忘れないでください。

月に10万円20万円と稼いでしまえば借入額は少なくて済みそうですが、そうすると扶養から外れ、国民年金や健康保険料を自己負担しなければならなくなります。

借入額の決定〜我が家の場合

我が家には下にもう一人、まもなく大学受験を控えた子がいます。
二人ともの受験費・学費の全てを賄ってやれる財力がありません。

大学進学は奨学金利用が前提となります。

当初、必要最低額を借入して返済する計画を立てましたが、この先の収入の安定が不安だったこともあり考え方を変えてみることにしました。

学費は前期・後期それぞれ55万円前後。1年間で110万円です。

全て奨学金で賄う場合、月92,000円ほどが必要です。
借入は10,000円単位ですから、教科書代や諸経費を考えて、10万円あれば万が一収入が減少しても困りません。

そこで、我が家は月10万円の設定で申し込むことにしました。

返済計画〜我が家の場合

次に返済計画です。

JASSOから毎月10万円を入金していただく間に、同時進行でこちらでもお金を貯めていきます。

  • 家計から20,000円(余裕がある時は+α)
  • アルバイトで25,000円

卒業までの48ヶ月で2,160,000円が貯まります。

JASSOからは合計4,800,000円入金されますが、実際にここから支払う納入金は1年後期分からなので3,850,000円。
つまり950,000円がそのまま使わずに残ります。

この2,160,000円と950,000円を合わせた3,110,000円は、そのまま返済に充てられるわけです。

卒業と同時にまず3,110,000円を繰上げ返済。すると残債は1,690,000円になるんですね。

足りなくなるかもしれない不安を抱えながらギリギリの金額設定をするよりも、多めに借りた分をキープしておいて繰上げ返済すれば、その時点で利息もまだかかっていないのでリスクもありません

これから卒業までの4年間で余裕ができた時にもう少しずつ返済分に回せれば、1,500,000円程度まで借入を減らせるのではないかと考えています。

例えば残り1,500,000円まで繰上げ返済してから本人の返済がスタートすると、月に20,000円の返済だとして75ヶ月、6年〜7年で完済できる見込みです。(細かい利子の計算はここでは度外視しているのでもう少しかかるかもしれません)
22歳で卒業なので、30歳を待たずに返済を終了できそうですね。

この計画は家計の収入が減少しなければ遂行できる見込みです。
下の子も同様な計画で奨学金を申し込むことになると思います。

↓こちらで借入額と返済のシミュレーションができるので、利用してみてください。

奨学金貸与・返還シミュレーションサイトhttps://simulation.sas.jasso.go.jp/simulation/

無理のない借入と返済計画で、充実した大学生活を送り、その後の人生を豊かなものにしていけると良いですね。

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